マキタのサイクロンアタッチメントを購入するきっかけになった工房の自作サイクロン集塵機についてのお話です。
元々は業務用ぽい集塵機を購入し、それにサイクロン集塵器を取り付けたものです。このサイクロンのおかげで、木くずのゴミ処理が大変楽になりましたので、紹介したいと思います。
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もう15年も前になりますが、2005年5月に集塵機として掃除機タイプのものを購入しました。当初はKERV製集塵機を検討していました。誘導モータで運転音が静かな点、タンク容量が大きい点、価格3.6万円程度などでほとんど決めていましたが、サイズが大きいことと据え置き形のため場所をとりすぎてしまうという点で見送りました。同価格でマキタのものもありましたが、お店で運転音と吸込み具合を確認させてもらったところ、こちらの方が運転音が小さかったこと、吸込み具合は同じ程度だったのでこちらに決めました。
当時は、とにかく工房で自由に使える掃除機を手に入れたのでうれしかったことを覚えています。運転音がもう少し小さいとさらによいといったところです。これは、今もそう思っています。
2022年10月23日更新、とうとう旧機種の商品リンクがなくなってしまいましたので後継機種のリンクに変更しました。
ネット通販では後継機種が販売されています。
2019年10月にネット通販で購入したサイクロン集塵機自作用です。購入してもうすぐ一年になります。
その時、一緒に購入した20リットルのペール缶です。このペール缶の蓋にサイクロン集塵機を取り付けます。
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サイクロンをペール缶の蓋に取り付けるため、サイクロンに付属のフランジを当てて、サイクロンの穴とボルト留めの穴を位置決めして、穴明けします。ボルト穴は簡単ですが、サイクロン取り付け穴は外径が大きいので手間がかかりました。蓋自体は薄いですが流石に金属のため簡単には明きませんでした。サークルカッターがあれば、うまく明けられそうです。
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サイクロンの穴の方は、そんなに正確に開けなくてもフランジがカバーしてくれるので助かります。
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ペール缶の蓋にサイクロン集塵機本体を取り付けました。ペール缶の穴の切り口は隠れるのできれいに収まりました。
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蓋に取り付けたサイクロン集塵機をペール缶に載せてみました。様になってきました。
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掃除機とのツーショットです。2つ合わせると結構なサイズになります。狭い工房で場所を取りそうです。
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掃除機側のホースをサイクロンの頭につなげます。購入したサイクロンに付属していた黒色のアダプターでちょうどよいサイズでホースの先が嵌りました。掃除機で吸引をすると、サイクロン内部が負圧になり、サイクロンの偏心した左上の口から空気を吸い込み、円錐内で渦巻が発生します。渦巻の遠心力によりさらに空気を吸い込みます。
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サイクロン本体の上面から見たところです。正面の口から掃除機で吸引(①)し、右下の口から空気を吸い込み(②)、円錐内部で渦巻(③)が発生します。
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渦巻で木くずなどのゴミが回転しながら、徐々に重力で下に落ちていきます。掃除機の吸引力が下に行くほど弱くなり、重力が勝ってゴミが下に落ちます。大きさのあるものは空気抵抗が大きいので、ほぼに下に落ちますが、粉塵のような小さいものは一部舞ってしまい、掃除機の吸引で掃除機の方まで行ってしまいます。これが掃除機側のフィルタについてしまう埃です。
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次に、ゴミを吸引する側のホースをサイクロンにつなげます。サイクロンの水平側の口にホースを差し込みます。サイクロン側の内径の方が大きくホースがすこすこでした。
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ホース側の外径を大きくするために、スポンジ系のラバーを巻き付けます。厚みが3㎜程度のラバーを切って貼り付けるとちょうどいい感じにサイクロンの口に嵌りました。
このホースは、別途追加で購入したホースです。上述の通り、掃除機は15年も前のものなので、ホースが入手できるか心配でした。かなりWeb上で探して見つかったもので、5mのホースが購入できました。息の長い製品を購入していて助かりました。
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狭い工房を有効に使う必要があるので、掃除機を高所に設置することにしました。サイクロン集塵器を中継することで掃除機側のゴミ捨てがほぼ不要になるので、高所に設置することが可能になりました。また、落下しないように麻縄を結って掃除機に巻き付けて落下防止策をしました。
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サイクロン集塵器側はボール盤と作業台の間にある隙間に設置することにしました。普段作業では使わない空間なので工房自体は全く狭くならずに設置することができました。
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集塵機の電源はアウトレットを増設したところから取ります。真ん中のアウトレットが集塵器専用です。電源を入れるとランプが点きます。
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集塵機の電源スイッチはフットスイッチにしています。作業直前でスイッチを入れらるようにフットスイッチにしています。フットスイッチを地面に置くと躓く危険があるのでワークベンチの足に取り付けています。
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集塵機の実績です。20リットルのペール缶いっぱいに切りくずが溜りました。掃除機側がどうなっているでしょう。確認してみます。
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掃除機側のタンクの内側です。タンクには切りくずがほとんど溜っていません。すべてペール缶で捕らえていることがわかります。サイクロンやるなー!続いてフィルターを確認してみます。
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フィルターの状態です。粉塵が付いていますが、従来に比べてかなり少ないです。
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清掃したフィルターです。清掃するとそこそこ粉塵が付いていたなあと思います。それでもやっぱり少ないです。フィルターの清掃も楽でした。
工房の自作サイクロン集塵機の紹介でした。改めてサイクロン化してよかったと思います。後は電動工具に集塵ホースを接続して、切りくずまみれにならないようにしたいと思っています。