【道具・工具】サンドブラスターを自作してみる#8

道具・工具

 サンドブラスターを自作してみるの8回目になります。

 前回までの振り返りです。
 メディア(研磨材)の循環の仕組みの底板の型紙を作成しました。

メディア(研磨材)の循環のための底板の作成

 底板の型紙ができたので、合板を使って底板を作成します。

 9㎜厚のシナ合板に型紙をトレースしました。この大きさの5.5㎜厚の合板の保有がなく、保有していた9㎜厚で作成することにしました。
ちょっとごついかな。

 外形をテーブルソーで切りました。この時期、手鋸だと汗だくになりますね。

 あとは、バンドソーでカットします。特に窪んだところはバンドソーに限りますね。
ただ、手狭な工房では、これだけのサイズの板を取り廻すには狭いです。広く使えるように、ああでもないこうでもないとバンドソーを移動させました。

 窪んだところの切削は、ほんとバンドソー様様です。

 ヤスリ掛けして仕上げました。

 グローブのOリングを外して、底板を設置してみました。これ以上研磨しても隙間をゼロにすることは難しいので、これで良しとしたいと思います。

 底板の位置も決まったので、キャビネットのエアー用プラグ・ソケットの位置もようやく変更しました。

 底板はツヤ無し黒で塗装しました。

サンドブラスターの完成

 これで当初考えていたサンドブラスターの製作のすべてが完了しました。

 サンドブラスター完成撮影会です。もうこれ以上きれいな状態はないと思います。1度でもブラストすると研磨材まみれになってしまいます。

サンドブラスターの試しブラスト

 サンドブラスターの試しブラストをしたいと思います。

 エアーコンプレッサーのホースを繋ぎます。

 メディア(研磨材)の投入です。これはサンドブラストガンを購入したときに合わせて買ったものです。やっと「日の目を見る」ことになりました。

 2Kg入りの研磨材ですが、なんか全然少ない感じです。

 ちょうど錆々の杭がありました。防草シートを張り替えたときの杭です。
この杭の錆落としをしてみたいと思います。

 ブラストした結果です。
 1本は何とか錆を落とせましたが、2本目で力尽きました。

一番の原因は、研磨材を上手く吸引し続けることができない点です。
具体的な原因を上げると以下の通りです。

ブラストし続けられない原因
  • 吸引口周辺の研磨材がすぐに無くなってしまう
  • 研磨材の上に吸引用ホースが浮いてしまう

 対策は、以下の通り。

対策
  • 研磨材を増量する
  • 吸引用ホースを固定して底板に押し付けるようにする

 研磨材の増量については、余っていた珪砂6号、2袋(4Kg)を使うことにしました。珪砂6号は、工房製作において床のテラコッタ風レンガの目地砂用に購入したものです。珪砂6号の粒度のばらつき範囲は0.4~0.2㎜で、0.3㎜が中心です。

 今時点では、珪砂25㎏入りが¥900前後で購入できます。安いけど25㎏も要らないしなあ…。

 吸引用ホースについては、キャビネット内壁に目玉クリップでホースを挟んで、底面に押し付けるように固定することにしました。

メディア(研磨材)の粉塵漏れの原因と対策

 ブラストするとメディア(研磨材)の粉塵が至る所から漏れることがわかりました。

 グローブ取り付けOリングの隙間から粉塵が漏れていました。

 キャビネットのフタの隙間から大量に粉塵が漏れていました。
あと、覗き窓とキャビネットのフタの隙間からも漏れていました。

漏れ箇所を上げると以下の通りです。

粉塵の漏れ箇所一覧
  • グローブ取り付けのOリングの隙間
  • キャビネットのフタの隙間(ストッカーの特長だったフタ内側のパッキンでは不足)
  • 覗き窓枠とキャビネットのフタとの隙間
  • キャビネット内圧解放のためのエアエキゾースト(排気)の設置

隙間テープによる隙間からの粉塵漏れ防止

 隙間テープ(¥135)でとりあえず、隙間という隙間に貼ってみます。

 まずは、グローブ取り付けOリングとキャビネットとの隙間に貼りました。

 次にキャビネットのフタ内側のパッキンの補強で、隙間テープを貼りました。

 最後に覗き窓とフタとの隙間に貼りました。

 ストッカーのフタに水が溜まらないように水抜きの溝がありましたが、これが隙間になっていましたので、溝にも隙間テープを貼りました。

 覗き窓とフタの間に隙間テープを貼ったために、覗き窓枠が浮いてしまうようになってしまいました。

覗き窓枠の押さえの作成

 そこで、覗き窓枠の押さえをウォールナットの端材で作って、ワックス仕上げしました。

 こんな感じです。蝶ナットで押さえを緩めたり締めたりします。覗き窓を開けるときは、90度回せば押さえが外れます。

 試しブラストしているときに何度も覗き窓を開けた際に、覗き窓が180度ぐらい開いてしまうのでバタン、バタンと丁番のあたりに負担が大きく壊れそうです。

覗き窓枠の支えの作成

 そこで、覗き窓の支えを作ってみました。覗き窓の開く角度を調整するところに時間がかかりました。

 両側の丁番のネジを活かして、窓支えを固定しました。

 覗き窓を開くと、この辺りで止まるようになり、丁番回りの負担が軽減されると思います。
また、窓の開け閉めも楽になりました。(^_^)v

内圧解放のエアエキゾーストの設置

 密閉化されたキャビネット内で大量のエアーを吹くとキャビネット内の圧力が高くなってしまいます。なんか危なそう。
 そこで、エアエキゾーストを設置しようと思います。百均グッズの茶こし(¥100)とレンジフードフィルター(¥100)を購入しました。
 茶こしの目の粒度は#40(≒0.63㎜)で珪砂6号(0.3㎜)より粗いですね。それをカバーするためにレンジフードフィルターを重ねようと思います。

 これが、エアエキゾーストの部品です。
・茶こし
・異形パイプ継手
・レンジフードフィルター
・留め金
 異形パイプ継手は、集塵システムを構築したときの余りもの。

 途中までトンボを自作しようと作成していたものですが、留め金として再利用します。
折り曲げて留め金にしました。

 出来上がったエアエキゾーストです。中に重ねたフィルターを押し込んでいます。継手の4か所に貫通穴を開けて、留め金で茶こしの縁に引っかけてネジ留めしました。
 バイクのキャブレターのフィルターをイメージしてみました。

 キャビネットに穴を開けて、隙間の漏れを防ぐためにスポンジシールを貼りました。

 エアエキゾーストを嵌めて出来上がりです。きつめの穴なので、嵌めるだけで固定できました。
これで、内圧を逃がしつつ、粉塵はフィルターでキャッチして外には漏れないはずです。

ブラストガンの改造

 このブラストガンには、先端に黒いキャップが付いています。キャップによって3~4㎝ほどガン先端からギャップがあるため、どうしても研磨材の勢いが弱まってしまいます。
 また、キャップ自体が大柄で重たいのでガンの操作性を損なっています。

 そこで、黒いキャップを無くしたいと思います。ただ、取り外そうとすると、ガン先端を分解する必要があり、リスクがあるためバンドソーで切り刻んで除去しました。

 以上ですべての改善を終えました。
今回の作業時間:7時間
改善後の試しブラストは次回に報告したいと思います。
To be continued…

費用一覧

 ここまでで自作サンドブラスターに要した費用一覧です。
第8回作業の追加費用は、¥335でした。
合計:10,749円

項目費用備考
レンジフードフィルター(46㎝×240㎝)¥100
茶こし(80㎜)¥100
隙間テープ(10㎜×15㎜×2m)¥1352巻き組
M4×12 皿小ネジ¥9010個入り
2.3×8 皿ネジ¥12930個入り
ステンレス製トンボ¥1958個入り
サンデーPET PG-1 透明¥871450×300×1
PURE PACK S30-45 100枚入¥9820.03×300×450
ホースバンド 締め付け範囲 8-22㎜¥1081個
TOYOX製スーパーテトロンホース内径9㎜¥3191m(切り売り)
PAOCK製スポットブラストガン SBG-4PA ¥1,980在庫処分品
DSLソケットL(Rc1/8)¥6871個
DSLプラグL(R1/8)¥2371個
ステンレス製ホースバンド12.7×130-152¥7242個
IRIS 密閉バックルストッカーKB-540¥2,50869L 548×498×470
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