BOSCHパワートリマーPMR500とマキタトリマ3707FCの2台を持っています。マキタトリマーは手で持って、造作するときに使用します。BOSCHトリマはテーブルに固定して造作するときに使います。そこで、BOSCHトリマー用のテーブルを自作しました。テーブル製作では写真をほとんど撮っていなかったので、日ごろ使っている3D CADでVR木工(バーチャル木工)で紹介したいと思います。
テーブル本体の製作
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既に製作したトリマーテーブルは、現物合わせで作成しました。そこで、現物の寸法を測り3D CAD (DesignSpark Mechanical)でモデリングしてみました。そのモデリングしたものを使って、パソコン上で木工をしてみたいと思います。これをVR木工(バーチャル木工)と呼びたいと思います。
早速、始めます。まずはテーブル本体の製作からです。画像は3D CADで作成したテーブルです。今回は測った寸法も入れています。材料は厚み12㎜のシナ合板を使いました。外径寸法に沿ってテーブルソーを使ってカットしました。続いてトリマーを取り付けるために窓(160×115)を開けます。この窓はジグソーで開けました。
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次にテーブル本体にフェンスを固定するための溝を掘ります。ボール盤テーブルの時はT溝でしたが、今回は貫通溝です。貫通溝にボルトを通してフェンスを固定します。
貫通溝はトリマーを使って掘り込みます。トリマーのビット(刃)はちょうど径が6㎜なので、そのまま6㎜のビットで170㎜の長さを掘り込みます。一度に掘り込む深さ12㎜は、負荷が高く危険ですので掘り込みは1回に5㎜程度にします。1回目5㎜刃を出して掘り、2回目10㎜刃を出し、3回目13㎜刃を出して12㎜の貫通溝を掘り込みました。真っ直ぐに掘りたいので定規(治具)に沿って掘り込みました。
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次にトリマープレートを窓にはめ込んで固定したいので、幅20㎜深さ5.5㎜の段差(ステップ)をつけます。この段差もトリマーで掘り込みます。ここも寸法通りにまっすぐほりたいので、定規(治具)に沿って掘り込みます。深さ5.5㎜なので1回で掘り込みました。トリマーのビットは円柱なので四隅はどうしても丸くなってしまいます。直角にするため鑿で余分なところを掘りました。
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テーブル本体の強度アップのためテーブルの左右の端に画像のような梁をつけます。両端に付けるため2本作成しました。
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テーブル本体の裏面の両端に梁をつけました。梁にボンドを塗り、貼り付けてテーブル上面から隠し釘で固定します。隠し釘にすることでテーブル上面に釘頭が出なく平にできます。
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テーブル本体ができたので、テーブルの窓に取り付けるトリマープレートを作成します。窓の外径(200x155)、深さ5.5㎜と同じサイズでトリマープレートを作成します。それから窓にぴったり嵌るように微調整します。微調整には、いつものタジマサンダー中目SA-30 で少しずつ研磨します。微調整しても四隅が少し浮いてしまう傾向があるので、そのときはトリマープレートの裏側の四隅を少し研磨することで浮きが収まります。
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トリマープレートが窓にぴったり嵌ったので、トリマープレートの加工に移ります。トリマープレートにはBOSCH(ボッシュ)パワートリマーのトリマーベースを取り付けるためのネジ穴(Φ4)とトリマービットが出る部分の穴(Φ40)を明けます。この加工はトリマービットの穴の中心寸法は入れていますが、ビット用穴およびネジ穴位置は現物合わせで決めます。
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画像はトリマープレートとトリマーベースを現物合わせしているところです。トリマーベース側のビット穴とネジ穴の位置が合うようにペンでトレースします。
Φ40の穴はΦ40のフォスナービットで明けました。ネジ穴は4㎜のドリル、皿ネジ用にいつもの座繰り加工をします。
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トリマープレートの加工ができたので、トリマーベースを取り付けます。取り付けにはM4×15の皿ネジ4本を使います。皿ネジの頭がプレートからはみ出ないようにします。
画像のようにトリマープレートにぴったりトリマーベースが取り付けられました。
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テーブル本体にトリマーを取り付けたトリマープレートを嵌めたところです。まずは、トリマーテーブルができました。下の写真は、実際に製作したトリマーテーブルです。プレートの色はともかく全く同じようにできました。
タイトルにあるようにこのテーブルは手狭な工房に合うようコンパクトに作成しています。ボール盤を設置している万能作業台の余ったところにスプリングクランプで取り付けています。
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