【家アラカルト】とろとろねっとり石焼き芋作りから干し芋作りへ

家アラカルト

2024/11/17 更新
・先週の干し芋の完成をアップしました。
・今週も石焼き芋作りと干し芋作りを行い、成果をアップしました。

 すこし冬らしくなってきました。冬と言えば石焼き芋の季節ですね。私はさつまいもが大好きです。大学芋、鬼まんじゅう(芋の蒸しまんじゅう)、石焼き芋、干し芋、てんぷらなど作って美味しくいただいています。特に歯ごたえがあり、ほのかに甘い干し芋が好きでよく作ります。たくさん作っても保存もできるので作り甲斐があります。

 最近というかずっと気になっていることがあります、最寄りのスーパー(マーケット)には、いつも業務用の石焼き芋機が設置されていて、石焼き芋が売られています。ねっとり美味しそうにできています。あんな風に焼いた芋で干し芋にしたいなあとスーパーに行くたびに思っていました。

石焼き芋を作ろう(失敗編)

 そこで、とろとろ石焼き芋を作ろうということで4回トライしてきましたが、どれもうまくいきませんでした。

 さつまいもの甘さを引き出すために、65~80℃程度を保つようにします。この温度帯でさつまいもに含まれる糖化酵素(β-アミラーゼ)が活発化し、でんぷんが麦芽糖という甘味成分に分解されやすくなります
この情報を元にさつまいもを65~85℃ぐらいになるように保温すればよいと考え、土鍋にさつまいもを入れて温度計でこの温度を維持するようにして、2時間ぐらい保温しましたがほぼ硬いままで食べられたものではありませんでした。2回ほどチャレンジしましたがダメでした。原因は、温度計を片手に人力で温度調整に無理があったと判断しました。また、遠赤外線が出ていないのではと考えました。

 そこで、石焼き芋用の石を購入し、ホットプレートに石焼き芋用の石を敷いて、保温状態でやってみました。ホットプレートの保温温度は80℃です。結果、硬いままでした。ガクッ!

 最後に、炊飯器の保温温度は、メーカーや機種によって異なりますが、一般的には約60~75度です。65~80℃の範囲に入っているじゃなですか。ということで次に、炊飯器の保温機能を使ってやってみました。温度制御は機械がやってくれるのでよいはず…。結果は、やはり固いままで食べられませんでした。

 失敗続きでしたので、しばらく時間おきました。

 試行の末、結論的には温度は低いように思います。化学反応は65~80℃で起こるがこの温度は芋全体で維持が必要。特に芋の中心部までこの温度にならないといけない。そこで、もう少し調べてみると、150~200℃くらいの温度が必要ということがわかりました。

石焼き芋を作ろう(成功編)

 最終的に行き着いた方法は、鉄製のすき焼き鍋に石焼き芋の石を敷いて、200℃程度に余熱後にさつまいもを投入するというものです。詳細を紹介したいと思います。

 まずは、結果からです。

 こんな感じでとろとろねっとりの石焼き芋ができました!

では、さっそく作り方を紹介します。

さつまいもの用意

 今回、用意したさつまいもは、茨城県産の「紅天使」です。3本入り248円(税別)を2つ購入しました。箱買いしたかったですがありませんでした。

紅天使とは、蔵出し焼き芋かいつかを代表するオリジナルさつまいもブランド。
茨城県産の原料を中心に長年のノウハウによって温度・湿度調整された貯蔵庫等で熟成させることでより甘さが増します。 焼くことで最高糖度47度にもなる濃厚な甘さとねっとりした食感が最大の特長です。また、その特性から冷やしてもしっかりと満足感があり、滑らかな食感がスイーツ級の美味しさに。
引用:https://www.kuradashi-yakiimo.com/

 大きさは20㎝前後で揃っています。

準備

 鉄製のすき焼き鍋です。口径25㎝、深さ7.5㎝でした。

 石焼き芋用の石です。約1.5Kgほどを入れました。購入したのは3Kgです。

 購入時のイメージです。こんなにテカっていませんね。(笑)
 使うときは、十分に乾かしておきます。濡れた状態で高温にすると石が爆ぜる危険があります。

 余熱します。余熱時は強火で加熱しました。

 余熱は200℃程度にしました。

焼き

 余熱ができたら、お芋を入れていきます。

 鍋にちょうどいい大きさのお芋でした。5本入れることができました。

 蓋をします。このとき、蓋をきっちりせずに2㎝ほどずらして、お芋の水蒸気を逃がします。水蒸気で鍋内が高温にならないようにするためです。あと、水滴が石に当たって、石が爆ぜないようにするためです。  
 温度は200~220℃ぐらいを維持して15分焼きます。15分経ったら、お芋をローテーション(場所を変えます)しながらひっくり返します。焼きムラ、温度ムラを軽減するためです。このとき軍手を嵌めた手でお芋を触り、柔らかくなっているか確認しながらひっくり返します。
また、同じ温度で15分焼きます。15分経ったら同じくローテーションしてひっくり返します。また、軍手で触ります。ペコペコしてきたらいい状態です。
次は、10~15分程度、火を止めて余熱で焼きます。このあたりからお芋のにおいが部屋に広がります。焼き芋屋の前を通り過ぎるときに匂うあれです。至高の時です。
最後に10分ほど中火~弱火で焼いてできあがりです。このあたりにくるとお芋の大きさや全体の平均温度により変わってきますので、確認しながらよさそうなところで完成です。

 時にお芋の皮がパンパンになり、耐えきれなく穴が開き、プシュー!と蜜があふれ出てきます。

 たいへん、たいへん、蜜がこぼれる~。
裏側に穴が開いてしまったら、ひっくり返してあげます。

 出来上がりました。皮が浮いていますので簡単にむくことができます。とろとろ、ねっとりしています。

 半分に割ってみました。あの硬かったお芋がこんなにやわらかくなるとは。5本のお芋の中で一番とろとろだったものです。他の4本はすこし焼きムラがありました。もうすこしローテーションとひっくり返しを小まめにしたほうが良い感じです。

 この一品は、妻と半分こしていただきました。おいしゅうございました。

干し芋作り

 残りの4本は干し芋にします。

 粗熱を取ったお芋の皮を剥いて、甘皮も剥きます。甘皮もおいしいので食べているとお腹一杯になってしまいました。

 パン切り包丁で1㎝ほどの厚さに切っていきました。

 4本分をスライスした状態です。分厚くなってしまったものもあります。やわらか過ぎてうまく切れませんでした。

 干し網に並べて天日干しです。今日は、曇りぎみでしたが時折り日が差しました。好みにより快晴なら3日から1週間ぐらい干します。まあ、だいたい味見しながら干すので1週間後にはなくなってしまいます。(笑)

干し芋のでき具合

 先週の天日干しの結果、翌日がドピカンの晴天でしたので1.5日で完成しました。

 いい出来だったものを味見してしまった後の写真です。しっとり、モチモチで美味しかったです。1週間で食べきりました。

干し芋作り

 先週に続き今回も石焼き芋作りから干し芋作りを行いました。今回は、ほぼ全て上手くいきました。
今回の石焼きレシピをメモしておきます。
・すき焼き鍋+石焼き芋用石(先回と同じ)
・200℃余熱
・紅天使(5本)
・中火10分、ローテーション・ひっくり返し×3回
・余熱10分、ローテーション・ひっくり返し×3回
これで石焼きは終わり。最初の余熱時間を除けばちょうど1時間で出来上がりです。
今回、石焼き芋作りで気づいたことがあります。お芋が糖化しているときにプツプツと音がすることに気づきました。その音を録音しました。このプツプツが消えると焼き芋の出来上がりと思います。
小さな音なのでボリュームを調整してください。

 1本は食べたので残り4本のお芋です。甘皮も剥いたところです。

 今日も暑いぐらいの快晴でした。もうちょっと干した方がもっちりにできたと思います。ちょい早かった。

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