【家アラカルト】冬の風物詩、簡単!土鍋の茹で方式による手作り干し芋

家アラカルト

 冬と言えば、さつまいも。プリプリの大きなさつまいもが店頭に並ぶとついつい手に取ってしまいますね。時には箱買いも。(笑)
そして、冬の乾燥した晴天は、干し芋作り日和ですね。

土鍋を使って茹でる

 今日は、朝起きると同時に土鍋にさいつまいとたっぷりの水を入れて火を着けました。弱火にして沸騰までの時間を加味して70分間茹でます。
 本当は蒸した方がよいのでしょうが、これだけ大きなさつまいもを何本も蒸せませんので土鍋で茹でました。土鍋ならどこの家庭にもあるので作れますね。

 火加減はこんな感じ。中火と弱火の中間ぐらいです。もっと弱くてもよいです。
 さつまいもには、「β-アミラーゼ」というでんぷんの消化酵素が多く含まれており、β-アミラーゼが最も活性化する60℃~70℃の温度に維持すると、でんぷんを糖化して甘さが増します。
 一般のコンロでは、温度制御ができないのでやろう思うと温度計片手に付きっきりになりますね。今度やってみよ。

 茹でている間に朝食を取り、身支度しているとちょうどでき上ります。

熱いうちに皮をむく

 鍋のお湯をゆっくり捨てて、さつまいもを取り出したところです。熱いのでトングを使いましたが、柔らかくて表面が少し崩れてしまいました。

 さつまいもの紫色の皮をむいたところです。さつまいもが熱いうちに、爪楊枝や串などの先を皮に差し込んで浮いたところをめくるとスッとむけます。
 紫色の皮をむくと茶色っぽい表面が現れます。これは甘皮という部分です。干し芋にする際は、この甘皮もむくと黄金色になります。

 上側が甘皮ありの状態で下側が甘皮をむいた状態です。ひと目で違いが判ると思います。きれいな黄金色になりますね。
 フォークのすくいの部分で表面を撫でると1~2㎜程度の厚みで甘皮が簡単にむけます。これも暖かいうちに取り除くときれいにむけます。

 むいた甘皮です。大きなさつまいもだと1つの芋からたくさんの甘皮が取れます。甘皮は捨てずにおいておきます。後で芋きんとんにします。

 甘皮までむいたところです。ここで、一旦、さつまいもを冷まします。時間は10分程度です。冷ますことで身が引き締まり少し固くなります。そうすると身が崩れずに綺麗に切れます。

繊維に沿って切る

 切り終えたところです。好みですが厚みは1~1.5㎝程度です。切る際は料理包丁よりパン切りナイフの方が切りやすいです。私はいつもパン切りナイフを使っています。切り方は繊維に沿って切るのが干し芋の基本ですが、繊維に沿って切るものと、輪切り(斜め輪切り)に切るものの2種類にしています。繊維に沿って切ることで形が崩れないことや食べる際に繊維をかみ切ることによる噛み応えを味わえます。輪切りにすると1つ1つが小さいのでつまみ食い(もとい、味見)するときに食べやすいです。
 さて、切り口をみると、大きいさつまいもの中心部はちょっとパサついていますね。切るとわかりますが糖化ができていると中も粘り気がありしっとりしていますが、糖化が不十分だとぱさぱさ感が出て脆いです。糖化が不十分だと切るときにもボロッと崩れてしまいます。
干し芋の出来は、茹でる工程で決まります。弱火で低温でじっくり時間をかけるのがコツですね。

網に入れて干す

 3段の干し網(干しかご)です。ホームセンターで千円前後で購入できます。

 入口のファスナーを開けて、切ったさつまいもを丁寧にやさしく並べていきます。置くときに割れてしまうことがありますので、やさしくやさしく扱います。

 風通しのよいところに吊るして乾かします。
乾燥した晴れた天日干しなら2~3日程度で出来上がります。後は、好み次第です。固めがよいなら干す時間を長くしていきます。
 少しずつ味見しながら好みのところを探していくのも干し芋作りの楽しみの1つですね。味見だけで無くなってしまうこともよくあります。(笑)

あ~!明日から楽しみ~~!

 覚えていたら、出来上がったものをこの投稿に後報したいと思います。

おまけ(甘皮の芋きんとん作り)

 さて、残った甘皮で芋きんとんを作ります。

 結構な量の甘皮が残りました。捨てるのはもったいないですね。紫色の皮が混ざっていますし、甘皮もこてこてしているので裏ごしします。

 裏ごししたところです。きめ細かく綺麗になりました。裏ごしするだけで上の写真からずいぶん変わりましたね。

 裏ごししたものに砂糖(上白糖)を大さじ2,3杯を入れてよく混ぜます。砂糖の量は、甘皮の量とお好みで加減します。みりんや牛乳を加えてもいいですね。
 加熱して余分な水分を飛ばし粘りを出します。最後に布巾で茶巾絞りにして出来上がりです。
 うぐいす色の芋きんとんの出来上がりです。アレンジで栗の甘露煮や黒豆をトッピングしてもよいかもしれません。

まとめ

 今日は、干し芋を手作りました。食べられるまで2、3日の我慢ですが楽しみが増えました。
干し芋作りは、家庭で簡単にできる土鍋を使った茹で方式で作りました。また、干し芋作りで出てきた甘皮の芋きんとん作りも紹介しました。
今の時期、プリプリの大物さつまいもがお安く買えるので皆さんもお試しあれ。

作業時間:2.5時間(干し芋作り、芋きんとん作り、ただし茹で時間、干し時間除く)

追伸)出来上がった干し芋

 遅ればせながら出来上がった干し芋を報告します。3日間干した結果です。1日目は快晴でよく干せました。2日目は1日中雨での室内干しでした。3日目は、晴れての天日干しができました。

 出来上がった干し芋をタッパーに入れて冷蔵庫で保存します。左側が茹で段階からうまく糖化してしっとりした出来栄えです。右側は大きい芋で中央部の糖化不足があったもので、干した後もパサつき感がありました。
 お味は、やさしい甘みで歯ごたえもありおいしくいただきました。あっという間に完食でした。今度は、糖化を意識して作りたいと思います。さつまいもを仕入れないと。(笑)

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