クッションフロアの剥がし
続いて、クッションフロアを剥がします。スクレイパーを端に差し込んで、床側にクッションフロアが残らないように丁寧に剥がしていきます。
ある程度剥がすと、後は手でクッションフロアを、シールを剥がすようにめくっていけば剥がれました。
剥がした後を見ると、水がしみ込んでいたのがわかります。排水管の周辺が白くなっていますが、これはクッションフロア用の接着剤が水分を吸って白くなったのが原因です。
床板を確認したところ、ぶよぶよしたところや、浮いたところはなかったので、今回はそのままにしました。
クッションフロアを剥がしたあと、接着剤跡などで床が荒れていたのでサンダー掛けしました。
サンダー掛けの最中に気づいたのですが、排水管にもう一枚円環があるではないか!
同じようにもう一度バーナーで炙って、もう一枚の円環を剥がし取りました。これで本当に解体が完了です。
前もって便器施工の図面を確認したところ、床面から60㎜の高さの配管が必要とのこと。それは便器の梱包には含まれていませんでした。購入が必要です。UV75という配管を繋げればよいのかと思いホムセンに買いに走りました。配管売り場で「持ち出しニップル」というもので継ぎ足しができることが分かりました。写真のUV75持ち出しニップルを購入しました。 UV75持ち出しニップル は細いところがUV75の内径の寸法で、太いところがUV75の外径の寸法となっており、UV75の排水管に継ぎ足せるようになっています。下から40㎜、20㎜と溝の目盛があり、必要な60㎜に切断できるようになっており便利な部品です。
望むなら図面にこのことが記載されているとよいのだが、施工者向けの図面なので仕方ないか。
「UV75」って何?
「UV75」という新しい言葉がでてきたので、ちょっと調べてみました。調べると硬質ポリ塩化ビニル管(JIS K 6741)という日本工業規格で定められた名称であることが分かりました。「UV75」の意味は 硬質ポリ塩化ビニル管(排水用途向け) で、呼び径75の管ということです。「UV」の他に「UP」、「UM」があることが分かりました。整理すると下表になります。
種類 | 耐圧(MPa) | 主な用途 |
VP | 0〜1.0 | 水道 |
VM | 0〜0.8 | 農水、下水 |
VU | 0〜0.6 | 住宅排水 |
ちなみにVP管は水道管に使われますが、水道管に使用するにはもう一つのJIS規格(JIS K 7642)も満たしている必要があります。この場合、表記は「VPW」になります。飲み水にも使用されるので塩ビ管に使用される成分(鉛など)の規定が厳しくなっています。
最後に呼び径「75」については、下表(呼び径の抜粋)のように寸法が決められています。UPとUVを比べると外径は同じ寸法ですが、厚みがUPの方が厚くなっています。これはUPの耐圧が大きいためです。だから水圧の大きい水道管に使用されるのですね。また、内径の違いに注意すれば、排水管にUP管は使用できますが水道管にはUV管が使えないのもわかりますね。
呼び径と実際の外径、内径がほぼ違うので、規格を知らずに排水管を測って買いに行くと分けわからなくなりますね。値札にはUV75って書いてあると75㎜と思いますし、その場で測ってみるとぜんぜん違うしね。
呼び径 (mm) |
UP | UV | ||||
外径 | 厚み | 内径 | 外径 | 厚み | 内径 | |
65 | 76 | 4.1 | 67 | 76 | 2.2 | 71 |
75 | 89 | 5.5 | 77 | 89 | 2.7 | 83 |
100 | 114 | 6.6 | 100 | 114 | 3.1 | 107 |
125 | 140 | 7 | 125 | 140 | 4.1 | 131 |
【↑↑↑ここまで閲覧注意:汚れが…】
クッションフロアの張替え
パテが剥がれて段差ができているところは、再度木工パテで平らにならします。これをやらないと仕上げに差がでます。
ホームセンターでクッションフロアを購入しました。クッションフロアの陳列棚の横にはクッションフロアを張るための両面テープが売っていました。
これで貼るのかと思いました。ズレた場合に貼り直せるのか、浮いたところの空気抜きもできないだろうと思いました。結論は”無いな”でした。
そこでボンド売り場に行き、クッションフロア用接着剤(業務用)を購入しました。1Kg入りで税込み¥900程で、15m両面テープと同程度でした。
接着剤1Kg もいるかなあ、と思いましたが、塗ってみると半分近く使いました。貼り方は壁紙と同じような要領で行けました。
反省点としては、巾木にマスキングテープを貼っておくことでした。巾木に接着剤が付着して取り除くのに手間がかかってしまいました。
また、接着剤の塗りは、クッションフロアを貼りつつ、塗っていくのがよいです。広い面に接着剤を塗りすぎると身動きが取れなくなります。