【作品】DIYの楽しみ!自作サンドブラストで自分だけのグラス細工を作ろう #6+

作品

 前回のおさらいです。前回は、露光機のタイマーを完成することができました。これで秒単位の露光時間をコントロールすることができます。

 前回、レタリングは一旦置いておくとしていましたが、ボタンの機能名がわからないままであることが気になりだしてレタリングもやってみよと思いトライしました。

レタリングのテスト

レタリングのテストのために3D CADで4つのボタンの機能名をモデリングしました。
1つは、文字を凸で作り、もう一つは凹で作りました。段差はどちらも0.5㎜です。
モデルの下の枕木みたいなものはサポートで3Dプリンターで印刷後に剥がれやすいようにするものです。

 早速、3Dプリンターで印刷しました。1時間程度です。サポートを付けておいたので綺麗に剥がれました。凸側は綺麗に印刷できていますが、凹側はアルファベットによって出来の差異がありました。

 レタリング用に揃えてみました。どれも百均で購入しました。左からマニキュア、アクリル絵の具、極細油性マーカーで、どれも白色です。
 先ほど作成したテスト用レタリングモデルに着色していきたいと思います。

 左下から極細油性マーカー(STOP)、マニキュア(SET、UP)、アクリル絵の具(DOWN)の順です。上段凹はすべてアクリル絵の具です。
凸のレタリングでは、圧倒的に極細油性マーカーが扱いやすかったです。マニキュアの筆では、ボタッと付いてしまう(SETの文字)ので困難でした。なので、マニキュア(UPの文字)もアクリル絵の具(DOWNの文字)も爪楊枝の先に付けて塗ると上手くいきました。しかし、凹の文字は薄めたアクリル絵の具一択で、爪楊枝などの先に絵の具を付けて溝に液を流すようにするとできそうです。ただし、溝から溢れた絵の具で周辺が汚れてしまうのが難点です。また、絵の具を薄めているため、何度も重ね塗りが必要です。

ケーストップのレタリング

最終的にケースのトップには、凹文字でモデリングしました。凸にしたかったですが、3Dプリンターで印刷する際には、ケースのトップ上面を底にする必要があります。凸文字では、その部分が高くなってしまい、何らかのサポートが必要になりますが、どうすればよいか思いつきませんでした。

 3Dプリンターで印刷したところです。今回、印刷の密度を100%で行いました。2度の試作では、ケーストップのネジ穴部分の強度が不足していたため、強度を上げたいと考えていました。後で確認したところ初期設定では、密度が10%になっていました。弱いはずです。
 この「密度」のことを3D プリンター用語では、「充填率」や「インフィル密度」といいます。また、充填する際のパターンも設定することができることを知りました。パターンでは、格子、蜂の巣状、ベタなど他にも多数あります。
 密度を高くすると強度は増しますが、印刷時間が長くなり、材料のフィラメントの使用量も増えます。「強度(品質)」と「生産性」と「コスト」を考えて印刷する必要があります。前回の試作では、印刷時間は6時間でしたが、今回は、13時間もかかりました。

 3Dプリンターのベースからケーストップを剥がしたところです。密度が高いため表面が真っ白になりました。また、凹文字は半分ぐらい潰れていますね。

 造作用カッターナイフの先で修正したところ輪郭が出てきました。「S」のように曲がりくねった文字は輪郭が出辛いです。修正後にバーナーで表面を炙り、白ボケはなくなりました。密度が高いおかげで表面のきめが細かく、前回より目立った筋が少なくなりました。

 こちらが、薄めたアクリル絵の具を凹文字に流し込んで表面を整えたところです。やっぱり、流し込むと溢れた絵の具が周辺を汚してしまい、ひどい状態になってしまいました。そこで、いつも使っているつや消し黒のアクリルスプレーを吹いたところ、汚れたところはきれいになりました。白の文字にもスプレーがかかりましたが、後で修正できそうです。

 試作3回目のケーストップの全体です。下の写真は、試作2回目のケーストップです。表面の綺麗さは向上しているのがお分かりになると思います。かすれた文字になってしまいましたがボタンの機能名は分かるようになりました。

 試作2回目のケーストップです。

まとめ

 今回は、気になったレタリングをトライしました。やはり、超難しかったです。まだまだ課題がありますが、ボタンの機能名もわかるようになったので、本当にレタリングの修正は保留にしておこうと思います。

今回わかったこと
  • インフィル密度を100%にすると、印刷時間が2倍かかること
  • フィラメントPLA(黒)とつや消し黒のアクリルスプレーの相性が良いこと
  • 凹文字へのレタリングはアクリル絵の具が使えること(最適ではない)

追加費用:330円
合計費用:46,251円
作業時間:7時間(印刷時間:12時間は除く)

項目費用備考
アクリル絵の具(白)110アクリルガッシュ(不透明)
マニキュア(白)110濃密
油性マーカー(白)110極細
押しボタンスイッチ911個、モーメンタリタイプ
Creality Ender-3 V3 SE27,6903D プリンター
フィラメントパック3,000PLA 黒、白
タイマーリレーキット1,475DROK 時間遅延リレー
R4エコノミーパック3,520水現像タイプ、25cm×15cm、4枚
YC 紫外線ブラックライト3,753395-405nmUV、60W
HP OfficeJet200 Mobile4,500インクジェットプリンター
インクカートリッジ 黒1,882HP HP62 C2P04AA
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