1年ほど前から家庭用100Vで使えるインバーターをヤフオクで探しており、ようやく落札することができました。また、そのインバーターで使える200V三相モーターもヤフオクで落札しました。モーターの方は古いですが未使用品をゲットできました。古いというのは、梱包箱の三菱電機のマークを見るとわかります。モーターの方は水色のMITSUBISHIですが、インバーターの方はスリーダイヤでMITSUBISHI ELECTRICです。このスリーダイヤのロゴになったのは2014年からです。ということは、このモーターは2014年以前のものと考えられます。さらに、モーターに付属のマニュアル表紙を見ると「技術がつくる高度なふれあいSOCIO-TECH」と書かれています。現在は「Changes is for the Better」でこれは2001年からなので、このモーターは2001年以前という相当昔のもののようです。でも未使用品です。倉庫に眠っていたのでしょう。
今回、落札したインバーターは三菱電機製のFR-D710W-0.75Kです。これは100V電源で最大0.75KWのモーターを制御できます。0.75KWは約1馬力です。また、モーターは同じく三菱電機製のSF-JP 0.4KW 4Pです。これは200V三相モーターで最大0.4KWの出力で、極数が4のモーターです。200V三相モーターなのでそのままでは家庭用の単相100Vでは使用できませんが、これを可能するのがこのインバーターです。
インバーターとは、簡単に言うと交流用(AC)モーターの回転数(速度)を制御できる装置です。仕組みは、入力の交流電源を一旦直流に変換し、直流のONする時間とOFFする時間を変化させてそれを交流に戻すことで、通常50Hz/60Hzの交流を0~400Hz(このインバーターの場合)まで可変にすることができるものです。回転数は以下の式で求められます。
回転数 N=120×f/p
N:毎分の回転数(rpm)
f:周波数(Hz)
p:モーターの極数
今回のモーターは極数は4なので、このインバータでは、回転数 0~12,000(rpm)まで制御できることになります。
提供元の動作確認済みとは言え、ヤフオクでの中古品なので自分でも動作確認して安心しておきたいところです。早速、動作確認をしたいと思います。
まずは、インバーターからです。配線できるようにインバーターの外装を外し、端子台を確認します。下部の銀色のネジが並んでいるところが入力電源や出力電源の端子台です。中央の緑色は制御用の端子台です。上部は、操作用のスイッチやJOGダイヤル、モニタ(4桁LED)が並んでいます。
入力電源の配線です。工房にあった100Vコンセントのケーブルを入力電源用の端子に接続します。端子名はRとSですが、単相なので区別はありません。
次に出力電源の配線です。こちらは三相モーターにつながるので、3本の配線になります。電気工事士の技能練習で使った余りのVVFケーブルを使いました。端子名はU、V、Wです。
これでインバーター側の配線は終わりです。
次に三相モーター側の配線です。モーターの端子台カバーを外すと、3つの端子が見えます。モーター側のU、V、Wの端子です。
端子台に黒、赤、白の順で接続しました。
モーターの配線はこれで終わりです。
とりあえず、インバーターでモーター回すだけなら、配線はこれで終わりです。
(1)100Vの電源を投入し、(2)インバーターの操作パネルから操作できるように運転モードを切り替え、操作パネル上のPUが点灯するようにします。
(3)動作周波数を60HzにするためJOGダイアルを回し、60に合わせて、SETボタンを押して設定します。(4)RUNボタンを押して、始動です。回りました。問題なく動作することが確認できました。
あと、回転中でも動作周波数を変更できます。例えばJOGダイアルを回し80に合わせて、SETボタンを押すと、モーターの回転が速くなり応答したことがわかります。写真は80Hzにしたところです。
運転モードには外部運転もあります。これは、緑色の端子台に始動スイッチ、正転逆転スイッチや周波数を変えるボリュームなどを取り付けてそのスイッチで操作できるようにするモードです。
実際の利用では、外部運転モードで行う予定です。
インバーターとモーターを購入した目的は、写真のような木工用バンドソーを自作するためです。長年欲しいと思っている電動工具のひとつです。もう少し、インバーターを使いこなしてからバンドソーの設計に取り掛かりたいと思っています。
最後に動作確認したときの動画をアップしました。