選りによって、休み明けの朝から洗面台の蛇口から水が漏れていることに気づきました。おおよそ2~3㎜ぐらい糸を引くような水漏れ。水道局のHPによると細く糸を引くような水漏れでもバケツ30杯分にもなるとのこと。寝る時点(0時頃)では水漏れはなかったので、最大6時間とすると7~8杯ぐらい垂れ流し状態かも。
ヒェッ~、もったいない!
取り急ぎ、洗面の止水栓を閉めて漏れを止めましたが、修理するまでキッチンで歯磨き洗面をすることになりました。幸い、洗面とキッチン間は動線が良かったので、思ったほどの不便さはありませんでした。結局3.5日間キッチンでした。
DIYerとしては、当然に水道屋さんを呼ぶ考えはなく。DIYネタになります。
DIYerの血が騒ぐ~!
さて、こちらが水漏れした水栓です。
TOTO 洗面器用洗髪機能付シングルサーモ混合栓 TL890型です。新築から24年間使ってきた水栓です。メーカー仕様では10年~20年の寿命なのでよく持ったものです。
取説によるとサーモスタットによる自動温度調節(約38度)で安定した温度の湯が使える代物です。初めて知りました。(笑)
また、シャワーは昇降式で168㎜伸ばすことができて洗面で洗髪できます。風呂に入れないときにも洗髪できるので重宝しました。
水漏れ箇所は、バルブという部品であることはわかっていますが、既にバルブは販売終了でネット上でも在庫はなく、互換品もありませんでした。念のため近所のホームセンターにも行ってみましたがありませんでした。
この水栓にはサーモスタット装置もあり、TL890がたった1つのバルブ部品がないためにすべてが資源ゴミになってしまうのはもったいないことです。
交換用の水栓TOTO製 TLG05301を購入
とは言っても仕方がないので水栓を交換することにしました。週末に修理したかったので翌日配送してくれるところで水栓を購入しました。
TOTO洗面所用台付シングル混合水栓TLG05301型と取り付け工具を購入しました。
通販で水栓は24,345円+795ポイント、取り付け工具TZ33は2,896円で共に翌日配送で金曜日に届きました。
これで土曜日に交換できそうです。
TLG05301水栓の部品一式です。TL890に比べてサーモスタット装置がない分すごく部品が少ないです。
取り付け工具です。洗面シンクの裏側の僅かな隙間で大きなナットを緩めたり締めたりするための工具です。この手の工具がないと作業が困難です。
もう少し時間があれば工具をもっと選定したかったです。
取り付け工具の使い方です。
シンクとの隙間に工具を差し込んで、レバーハンドル根元の白いナット部分に工具先端を差し込んでL字のところを持って回すことで締めたり緩めたりします。
隙間の奥のナットもこれで締められるというものです。必須の工具です。
既存の水栓TOTO製 TL890の取り外し
まずは、洗面下の収納のものをすべて外に出します。案の定、にゃんずが入ってきました。(笑)
TL890の水栓です。中央奥に見える白いケースはシャワーホースから滴る水の受けです。
溜まった場合は底についているホースで水抜きもできます。
立派なものが付いています。水栓交換後も利用しようと思います。
赤丸部分がサーモスタットにより湯温を調整する部分です。すごい配管が付いていますが、いまいち水の流れ方がわかりません。
サーモスタット周りの配管を外します。
水栓周りのナットはいろんなサイズがあるのでモンキーレンチを使います。
狭いところで2本同時に使うので、ナットを掴む部分の幅を決めたところでロックできるか動かないレンチが欲しいと思いました。
こんな感じで外れます。湯用と水用のナットを外します。
白いケースが邪魔だったので、先にケースを外します。モンキーレンチ2本を使って外しました。一方はナットを固定し、一方でナットを緩めます。
めっちゃ作業スペースが狭いので難儀しました。
今回使った同種(開口部最大25㎜)、同サイズ(全長200㎜)のモンキーレンチです。
こちらは配管用のワイドタイプのモンキーレンチです。これら2本を使いました。
一家に2種類があると都合がよいと思います。
ちなみにの話-「レンチ」と「スパナ」の違いは?
「モンキーレンチ」は「モンキースパナ」とも言いますが、「レンチ」と「スパナ」の違いは?
「レンチ(wrench)」は米語表現で「スパナ(spanner)」は英語表現で同じ意味です。
つまりは、「レンチ」も「スパナ」も同じもので、いずれもボルトやナットを回して締め付けを行う工具です。
ケースの中に入っているホースを外すことでケースが動かせるようになりました。
ケースが取れて、作業性がアップしました。
ホースや配管に溜まっている水を付属の水受けトレイに流します。
シャワー側のスパウトを外すため、シンク裏のナットを緩めようとしましたが、なんと取り付け工具TL33ではナットのサイズが異なり使えないじゃないですか!
どうする~!
ウォーターポンププライヤーを使うことにしました。ウォーターポンププライヤーは電気工事士取得時に必須工具として購入していた工具です。
あってよかった~!
これがウォーターポンププライヤーという工具です。水回りなどの配管のナットを固定するのに使う工具です。
たいていこういう形ですが、隙間での作業では先が細いプライヤーが欲しいと思いました。
狭い隙間での取り回しに苦労しましたが、なんとか外れました!
今度はレバーハンドル側を取り外そうとしましたが、こちらは4本ものホースが出ていて、ウォーターポンププライヤーでも隙間に入らず、ナットを外せませんでした。
そこで、レバーハンドルを取ってしまえばとれるのでは?と思い、分解しました。
分解しただけでは何ともならなかったのですが、ウォーターポンププライヤーでガッチリ掴んで、左右にグリグリ回したところ、幸い緩み始めました。
ナットに手をかけると、手で回せるぐらい緩んでいました。
ヤッター!
何とか外すことができました。これだけで1時間かかってしまいました。
拭いても取れない汚れは、#240と#1000のペーパーで研磨してきれいになりました。
やっと、水栓TL890を取り外せました。
新水栓TLG05301の取り付け
新しい水栓のレバーハンドル側本体を穴に通そうとしたら…
なぬ~!
穴が大きすぎるや~ん、や~ん、や~ん…
ガクッ!。。。_| ̄|○
一難去って、また一難。トホホ…
取付座の作成
TL890の取換え品をWebで調べると、取付座THK45という部品があることを知りました。
これは穴径Φ45(45㎜)をΦ35(35㎜)に変換する座金です。
通販でも6,800~9,000円もするようです。
水栓一式が24,000円程度なのに座金がこんな高いとは! OMG!
早速、ホームセンターに行って互換品がないか?代わりになるものないか?探しにいきました。
THK45の互換品はありませんでしたが、代わりになりそうなΦ50のアルミ円板(¥188/枚)がありました。同じサイズのステンレスもあったのですが、硬くて加工時間がかかりそうだったのでアルミしました。
これにΦ35の穴を開ければいけそうです。
ホムセンの往復と探索で1.5時間かかりました。
すぐに取り掛かります。
久しぶりに使うセンター出し定規(センターファインダ)です。
角度を変えて2回引いた線の交点が中心点になります。
センター出しした後にディバイダー(divider)を使ってΦ35の円をケガキました。
35㎜のドリルは持ち合わせなく、3㎜のドリルで35㎜の内側に穴を開けていきます。
穴を開けたあとは、ニッパーで切り取ります。
ガタガタですが35㎜の穴が開きました。
新しい工具です。ドラムサンダーのセットです。昔から持っていたのですが、使う機会がなかったものです。
ガタガタだったバリが気持ちよく研磨することができました。これは便利!
Φ45をΦ35に変換する取付座です。簡単に言うと大きなワッシャーです。
これを作るのに1時間かかりました。
新水栓TLG05301の取り付け再開
取付座をΦ45の穴に当ててΦ35になりました。
ハンドル部が穴に落ちることなく留まりました。アルミでも全く気になりません。
新水栓の方は取り付け工具TL33が使えるので簡単に締め付けができます。前のものに比べて10㎜直径が小さく隙間も広くなり作業が楽になりました。
またまた、部品が不足していました。
止水栓と水栓TLG05301間をホースで繋ぐのですが、ホースが届かない~!
TL890の取換え品をWebで改めて確認すると、連結管THK46が必要とありました。
今日、2回目のホームセンターへGoです。汎用のパッキン付きフレキパイプ(200㎜と150㎜)とフレキパイプ用ニップル2個を購入しました。
止水栓に2本のフレキパイプを取り付けました。これで、水栓側のホースと連結できます。
できるだけ滑らかに連結するようにフレキパイプを曲げ曲げして、無事ホースと連結できました。
もう少し短い150㎜と100㎜のフレキパイプの方がよかったですね。
以前のものに比べて配管がとってもシンプルです。
最後に水受けケースを設置して完成です。
朝10時から始めて18時までかかりました。
新しくなった水栓です。メタルで清潔感があります。
スパウトの部分は、147㎜伸ばすことができます。
スパウトとは、水洗金具のひとつで、蛇口の水が出る細長く、左右に動くパイプのところです。
ビヨ~ンとハンドシャワーヘッドを最大400㎜ほど引き出せます。
これで以前通り洗面でも洗髪できます。
以前と違い、エコシングルという機能があります。レバー位置を中央から右側にすると完全に水モードになり、無用な給湯を防止でき節約になります。また、「カチッ」というクリック感で水モードの境目もわかります。これは欲しかった機能です。
収支のおさらい
今回の水栓交換にかかった費用です。作業時間は8時間(2回ホムセンGo、昼食含む)。
取り付け工具TL33はもっと廉価なものがあるはずです。
部品 | 価格 |
---|---|
TOTO 洗面所用台付シングル混合水栓TLG05301型 | ¥24,345 |
TOTO 取り付け工具TL33 | ¥2,896 |
Φ50アルミ円板×2 | ¥376 |
フレキパイプ200㎜ | ¥349 |
フレキパイプ150㎜ | ¥316 |
フレキパイプ用ニップル×2 | ¥346 |
合計 | ¥28,628 |
また、今回使用した工具一覧です。取付座の作成時の工具は除きます。LEDライトは暗い洗面収納内の作業ではあった方がよいです。水濡れを拭いたり、汚れを落とすため雑巾は必須です。夏場は暑いので扇風機は欲しいです。
工具名 |
---|
ドライバー⊕、⊖ |
モンキーレンチ |
ワイドタイプ モンキーレンチ |
ウォーターポンププライヤー |
取り付け工具TL33 |
LEDライト |
サンドペーパー少々#240、#1000 |
雑巾 |
クレンザー |
参考にしたリンク
TOTOより提供されている建築専門家のための情報サイト「COM-ET(コメット)」から今回の水栓の施工説明書、図面、仕様、取換え品情報などを入手しました。無料で使え、CADデータもダウンロードできるサイトです。