本ふすまの張り替え
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続いて、本ふすまの張り替えに着手です。蝶番外しからです。
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外枠を外します。左右の枠を金づちで打ち、スライドさせて外します。
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外れるところを探りながらスライドさせていきます。
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木ネジで止まっていたようです。木ネジ頭が抜けるところがあるので、その位置を見つけます。その位置に来ると簡単に枠が外れます。
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次に上下の枠を外します。本当は上下の枠を先に外すようですが、初めてとあって勝手がわからず、上下の枠を外せなかったので左右の枠から外しました。
上下の枠は釘で留められていましたが、うまく釘は抜けず枠側から釘が抜けてしまいふすまに釘が残ってしまいました。最後は釘抜きで抜きました。この釘は軸が細く、持ち合わせがなかったため再利用することにしました。無くさないように保管です。
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枠を元に戻せるように目印をつけておきます。これを怠ると後で元に戻せなくなり、間違ったりすると手戻りが発生し余計に時間がかかってしまいます。
また、外枠を固定する木ネジも外しました。Webではネジを付けたままの解説が多いですが、ふすま紙貼りの作業性を優先して外しました。後で、迷子にならないように木ネジの場所に印をつけておきます。
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枠を外した後に取っ手を取り外しました。ネジも無くさないように保管しておきます。
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ふすまの破れているところをみると、中組骨があるものの下地には薄いべニアが張られていました。本ふすまの簡易版のようです。
穴も開いているので塞ぐ必要があります。
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自作の施術台が作業台として役に立ちました。施術台にふすまを載せて、穴をふさぐ作業に入ります。
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穴を覆う大きさに大穴補修紙をカットします。大き目にカットしておきます。
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カットした補修紙を水で濡らし、延ばしておきます。ごしごし擦ると補修紙が簡単に剥がれてくるので、擦らず押すように濡らします。
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濡れて柔らかくなったら、端をちぎっていきます。ちぎることで境界線がぼやけて、ふすま紙を貼ったときに裏写りしないようにします。
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紫の色の付いた面が裏になります。縁に糊(濃い目の糊)を塗ります。
恥ずかしいカミングアウトですが、頭では色の付いた面が裏と思っているのに、いざ作業を始めるとついついおもて面と思ってしまい、糊を色の付いてない面につけてしまいました。なんと、これを2回もやらかしてしまい、ほんと自分が嫌になりました。これは3回目です。
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穴を覆うように貼り付けます。皺にならないように軽く延ばします。乾かす間に次の作業に入ります。
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本ふすまの張り替えは、張り替えというより古いふすま紙の上に重ねて貼ります。裏写りしないように茶チリ紙を下地として貼ります。
茶チリ紙は薄く破れやすいので糊付けも重ねてまとめて塗ります。写真のように15㎜間隔にずらして並べます。本などの重しを載せるとズレずに並べられます。
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2辺分を纏めて糊付けします。
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糊の付いた2辺をふすまに貼り、軽く皺にならないように延ばした後に、残り2辺に糊を付けて貼ります。余った部分はそのままで、乾いてからカットします。
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細長いふすまなので、1列に貼りました。貼る順番は下、上、下中、上中、中央にしました。弛んでいますが気にしません。糊が乾いた後に霧吹きで全体を湿らせて乾くとピンと張ります。障子の霧吹きと同じです。
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霧吹き後に乾かしたところです。ピンと茶チリ紙が張っているのがわかります。四隅が若干皺になっています。まあ、こんなもんです。