製作した溶接台に溶接機を据え付けると、何か溶接トーチの収まりが悪いです。ただ、溶接台に置いたままになっています。溶接トーチには電源からの太いケーブルがついているので、ケーブルの重みで溶接トーチが落ちてしまうかもしれません。溶接トーチの先端には直流最大100Aもの電流が流れ、間違って触れると感電してしまいます。やはり、安定する溶接トーチホルダーが必要です。すぐに、溶接トーチホルダーを作ることにしました。
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工房に余っていた木片を使って、作ることにしました。溶接トーチを握りながら溶接作業を想像し、一旦作業が終わったらここら辺にこう置くかなあ、作業再開時には、そのまま握れるといいなあなど思い、溶接トーチのサイズはこれぐらいだから、ホルダーの大きさはこれぐらいかと手のひらを広げてサイズ感を確認。
木片に罫書き始めました。今回はメモも図面も書かず取り掛かりました。
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溶接トーチのグリップのボトム部分を支えるため、Φ30(直径30㎜)の穴を明けます。
自作したボール盤テーブルは今日も活躍しています。
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Φ30のフォスナービットで明けています。これぐらいの穴になると切りくずが大量に出ます。テーブルのフェンスのお陰でボール盤の奥には散らかりません。
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きれいに貫通穴が明きました。次に縦の罫書線に沿ってカットします。
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テーブルソーで罫書に沿ってカットしました。木片をU字にカットしたいので、余分なところをテーブルジグソーでカットします。
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テーブルジグソーで余分なところをカットしました。ちょっと切り口がR部分と合っていません。ここは最後にヤスリ掛けです。
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いつもの丸棒に巻いたサンドペーパーで研磨しました。まあ、よしとします。
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先ほどは径の大きいU字のホルダーを製作し、同様に溶接トーチのグリップのトップ部分のU字ホルダーを製作します。手順は同様です。Φ20がなかったのでΦ21でU字を作ります。
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2つ目のU字ホルダーも完成です。こちらは長さが先ほどより長いです。
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溶接トーチを先ほど作ったU字ホルダーに置いてみたところです。こんな感じです。ただ、溶接台の上に置きましたが、木製のホルダーのため軽く安定性が悪いです。しっかり固定したいです。
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溶接台が鉄製なのでマグネットで固定することにしました。工房に余っていた丸型マグネットを使います。ホルダーベースの裏面にマグネット受けをΦ30のフォスナービットで5㎜程掘りました。
ここは慎重に掘り込みが必要です。掘り過ぎるとマグネットが埋まってしまい、磁力が弱くなります。また、浅すぎるとマグネットが浮きすぎて、ガタつきます。ほんの少しマグネットが表面から出るのがベストです。
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マグネットとホルダーベースは、2液式速乾強力ボンドで接着固定します。
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よく混ぜた接着剤をマグネットにたっぷりぬりぬりします。
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速乾なので5分程度で固まります。待っている間に部材の角をディスクサンダーで面取りし、U字ホルダーをネジ留めするための下穴をあけておきます。まずはホルダーベースに下穴を明けました。
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ホルダーベース側の下穴に合わせて、U字ホルダー側にも下穴を明けます。ベースに対してU字ホルダーを直角に位置決めしています。オレンジ色のものは直角ゲージです。直角ゲージを治具にしてクランプでベースとU字ホルダーを固定します。固定した状態でベースに明けた下穴からU字ホルダー側にドリルを通して下穴を明けます。
直角のコーナークランプです。購入したのは3/4/6インチの各サイズ4つずつセットで12ピースのものです。直角でクランプするのに便利です。大中小と3サイズあるので、小さいものや大きいものでもクランプできます。
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ボンドを付けて下穴に沿って木工ネジで固定しました。これで、組み立ては完成です。
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最後に溶接トーチホルダーを塗装します。いつものつや消し黒色スプレーで塗装します。そこで、マグネット部分は塗装が着かないようにマスキングします。
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マグネット受けに沿って、余分なマスキングテープをカッターでカットします。
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庭でスプレー塗装です。今日は少し風がありますが晴れており、すぐに乾きそうです。
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塗装後、マスキングを剥がして完成です。
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完成しました。溶接台の端にホルダーを設置、マグネットがパッチと溶接台にしっかり固定しています。溶接トーチもしっくりホルダーに収まりました。溶接台の端に置いていますが、ケーブルの重さにも耐えて安定しています。